導入事例
ロームは、1958年(昭和33年)設立の半導体・電子部品メーカーです。
これまで工場施設での在室・不在表示方法としてネームプレートを裏返すタイプの表示器を使用されていましたが、工場へ出入りのあるスタッフの数が300人と増えたことから、デジタル式の表示器である在室表示システムを導入しました。
本システムを導入した目的をはじめ、効果や今後の展望について、ローム株式会社施設管理担当の坂井様にお話を伺いました。
導入前の課題について教えてください
導入前は、在室・不在の表示方法としてネームプレートを裏返すタイプのものを使っていましたが、いくつかの点で問題がありデジタル式への切り替えを決めました。従来は、社員の追加や部署移動による修正を一つ一つ手作業で行っており、その作業時間を短縮したいと考えました。工場へ出入りするスタッフの人数が300人ほどに増えたことで、ネームプレートを設置するスペースが不足しつつあることも導入のきっかけの一つです。また、会社に来る頻度が少ないスタッフにはネームプレートがなく、「外来者」のプレートを使い入場時と退場時に名前を記入する仕組みでした。こちらも入退場のたびに手書きをする手間があることや、「外来者」プレートが足りなくなった時の安全衛生面などの問題がありました。
導入後、どのような変化がありましたか
デジタル化したことで、まず社員の追加や部署の変更が簡単になりました。
PCから一括で編集ができるので以前より作業時間を減らすことができました。従来のようにネームプレートを設置するスペースを気にしなくていいので、たまにしか来ないスタッフも登録しておくことができます。ヒューマンエラーが起こりやすかった手書きでの手続きから、カードをかざすだけの簡単な動作になり、入退場するスタッフと履歴を管理するスタッフの両方が利便性を感じています。
本システムでは、在室状況だけでなく非常通報装置パトホンを誰が所持しているかも見える化しました。従来は入退場のたびにパトホンを着けたり外したりしていて手間がかかる上、誰が持っているか分からなくなることもありましたが、本システムはパトホンを所持していることがモニタの表示で分かるので、入退場のたびに着け外しをする必要がなくなり不要なトラブルや手間が削減できました。
どのような点で特に効果を感じましたか
最終退出時の確認の判断材料になるのが便利です。最後に退勤する社員が、他に残っている社員がいないか工場内を確認するのですが、モニタの表示を見ればどこに誰が残っているかパッと見ただけでわかるので助かっています。社員の名前と共に内線番号も表示されるので、その場で電話をかけることもでき、最終退出の確認が従来に比べてスムーズになりました。
今後の展望をお聞かせください
次のステップでは、「カードをかざす」という動作をなくしたいと考えています。今はそれぞれのスタッフがカードをかざして入退場を行っていますが、複数人同時に出入りする場合、「かざし漏れ」が発生することがあります。今後は、RFIDを活用しドアを通っただけで入退場の記録がされるシステムへのアップデートを考えています。また、サーバールームやクリーンルームなどのひと目につきにくい場所での在室表示など、色々な展開の可能性があると感じています。
ご相談、ご依頼についてはこちら