ハロー!DXレスキューヨコヤマンです。
昨日ミーティングでフィードバックを受けたんですが、その内容をエビデンスに基づいてリスケしてローンチを前倒ししようと思っています。
でもその前に、エンジニアチームのプライオリティを再確認して、ボトルネックをクリアにしないとだめですよね。
冒頭の挨拶は、横文字乱用系ヨコヤマンの日常会話です。
特にIT業界では横文字を日常的に使うことが多く、近年のスタートアップ企業やマーケティング業界でも横文字は溢れかえっているように感じます。
この記事では、横文字でのコミュニケーション障害の軽減や、横文字乱用系ビジネスマンに出会っても対応できるように、背景やその問題点を掘り下げ、理解を深めていきます。
横文字乱用の背景には、さまざまな要因があります。
まず、IT業界は英語圏の技術や情報が中心となっているため、英語表現をそのまま取り入れることが多いです。
例えば、「アラート」や「コミット」などのカタカナ用語は、英語からそのまま使われることが一般的です。
また、英語の用語を使用することで、業界内での共通言語としての役割を果たしやすくなります。
例えば、プロジェクト管理ツールの「JIRA」や「Trello」などのソフトウェアは、英語のインターフェースをそのまま使用しているため、カタカナ用語が自然と浸透しています。
横文字が多用されると、コミュニケーションがスムーズに進まず、誤解が生まれることがあります。
例えば、「プライオリティ」や「クリティカル」といったカタカナ用語は、IT業界外の人々にとって理解が難しい場合があります。このような言葉が使われることで、話し手と聞き手の間で情報が正確に伝わらないことが増え、不要な混乱を引き起こすことがあります。
また、わざわざ日本語で十分に表現できる内容をカタカナ語で表現することが『うざい』と感じられるケースも少なくありません。
実際に、2018年に文化庁が行った「国語に関する世論調査」では、『外来語や外国語のカタカナ語の意味が分からず困ることがあるか』という設問に対して83.5%の人が「ある」と回答しています。
これは、カタカナ語の理解に困難を感じている人が非常に多いことを示しており、横文字の乱用がコミュニケーションの障害となり得ることを裏付けています。
一方で、2013年の同調査では、この質問に対して78.5%の人が「ある」と回答しています。この数値の比較から、横文字の乱用に対する問題意識が年々高まっていることがわかります。
これらのデータを元にした円グラフを以下に示します。
出典:文化庁文化部国語課「平成29年度 国語に関する世論調査〔平成30年3月調査〕」
2018年以降の調査データはありませんが、英語表現をそのまま使用する機会が増えていることが、さらに状況を悪化させている可能性があります。
特に、ビジネスシーンでは、カタカナ語が多用されることで、コミュニケーションの質を低下させるリスクがあるのです。
横文字の影響を理解し、適切に使うことで、コミュニケーションの質を向上させることができます。
特に、業界外の人々とも円滑に意思疎通を図るためには、必要な場面で横文字を使う一方で、シンプルな日本語を選ぶ配慮が求められます。
IT業界で頻出する横文字には、ミーティングで使われる『アジェンダ』や『リスケ』などがあります。
これらはビジネス用語として日常的に使われていますが、業界外の人にとっては意味が分かりにくいことがあります。
ここでは、よく使われるカタカナ用語と使用例をみていきます。
IT業界では、日常的に多くのカタカナ用語が使用されています。
これらの用語は、他のビジネスシーンでも見かけることが多いですが、その意味や使い方に戸惑うことも少なくありません。
まずは、よく使われるカタカナ用語とその簡単な意味を一覧にしてみましょう。
用語 | 意味 |
---|---|
アラート Alert |
警告、警報 |
コミット Commit |
決意表明、約束 |
プライオリティ Priority |
優先順位 |
クリティカル Critical |
重大、危機的 |
ミッション Mission |
使命、任務 |
リテラシー Literacy |
知識および利用能力 |
コンテクスト Context |
文脈 |
ローンチ Launch |
新しいサービスを公開、立ち上げる |
リスケ/リスケジュール Reschedule |
予定を変更する |
ナーチャリング Nurturing |
教育、育成 |
フィックス Fix |
確定、修正 |
ペンディング Pending |
保留、先送り |
ボトルネック Bottleneck |
障害、詰まり |
KPI・ケーピーアイ Key Performance Indicator |
重要業績評価指標 組織やプロジェクトの目標達成度を測るための具体的な指標 |
フィードバック Feedback |
反応、意見 |
UX・ユーザーエクスペリエンス User Experience |
利用者体験 |
アサイン Assign |
割り当てる |
エビデンス Evidence |
証拠 |
次に、これらのカタカナ用語が実際のビジネスシーンでどのように使われるか、具体的な使用例を見てみましょう。
システムに不具合が発生したので、すぐにアラートを出してください。
今回のプロジェクトに対して全力でコミットします。
このタスクはプライオリティが高いので、早急に対応してください。
サーバーダウンはクリティカルな問題です。
新製品のローンチが来月に迫っています。
プレゼンテーション後にチームメンバーからフィードバックをもらいます。
ユーザーエクスペリエンスを向上させるために新しいデザインを導入しました。
これらの使用例を見ると、一見「うざい」と感じるかもしれませんが、ビジネスの現場では非常に効率的です。
ただし、使用する際には相手がその用語を理解しているかどうかを確認し、日本語言い換えを用意しておくことも重要です。
IT業界では、日常的にカタカナ用語や英語が使われていますが、これは単なる流行ではありません。
その背後には、見た目のカッコよさや、業界内での共通言語としての役割、新しい概念の表現における必要性が隠されています。
しかし、こうした利点が時に混乱を招く原因にもなり得ます。
なぜ横文字がこれほど頻繁に使われるのか、その理由を3つの視点から探りましょう。
IT業界では、横文字を使うことでスタイリッシュな印象を与えることが多く、特に若い世代やベンチャー企業では、最新のトレンドや技術に敏感であることを示す手段として広まっています。
例えば、「ローンチ」や「フィックス」といった用語は、日本語に言い換えるよりも洗練された印象を与え、プロフェッショナルな雰囲気を醸し出します。
このように、言葉の選び方一つで、ビジネスの場における印象が大きく変わることがあります。
IT業界では、専門用語として横文字が多く使われることで、コミュニケーションが効率化されています。
「コミット」や「プライオリティ」などの言葉は、業界内での共通理解を生み出し、迅速な意思疎通を可能にします。
こうした言葉を使うことで、プロジェクトの進行がスムーズになり、チーム全体が同じ方向を向いて作業を進めることができます。
IT業界では、新しい技術や概念が次々と登場するため、それらを日本語に置き換えることが難しいケースが多々あります。
「エビデンス」や「ユーザーエクスペリエンス」といった用語は、日本語では十分にニュアンスを伝えきれないことがあるため、そのまま使用されることが一般的です。
しかし、こうした表現が一般の人々にとっては分かりにくく、混乱を引き起こすこともあるため、バランスが求められます。
横文字の使用は、確かにビジネスコミュニケーションをスムーズにする一方で、誤解や不快感を生むこともあります。
特に、横文字が飛び交う中で困惑を感じる人にとっては、理解の障害となり得ます。
こうした状況を改善するためには、お互いの立場を理解し、歩み寄る姿勢が大切です。
横文字を自然に使っている方には、相手の立場を考え、必要に応じて日本語での表現を意識することで、より円滑なコミュニケーションが可能になります。
一方、横文字に不快感を覚える方も、新しい言葉や表現に柔軟に対応する姿勢を持つことで、相互理解が深まるでしょう。
お互いに思いやりを持ちながら、言葉を選び、伝え合うことで、快適なビジネス環境を築いていけるはずです。
これからも、皆さんのビジネスライフがよりスムーズで充実したものになることを願っています。
ご依頼・ご相談など、お問い合わせは、
下記フォームからお願いいたします。